消化管は分子量がどの程度の大きさまで吸収できるのでしょうか?
まずは一般論について説明します。
消化管の中に入ってきた食物はご飯(主に炭水化物)も、お肉(主に蛋白質と脂質)も野菜(主に炭水化物に分類される食物繊維)も、その殆どが高分子の物質で直接吸収されません。
これらは唾液、胃液、胆汁、膵液などの消化酵素によって分解され、お米やお芋のような澱粉類はブドウ糖に、肉や魚の蛋白質はアミノ酸に、そして脂質やオイルは、脂肪酸とグリセリンに分解されてから腸から吸収されます。これらの食物分解物は肝臓に送られて、体に必要な物質(高分子)に再合成されて利用されます。
例えば、近年”美容”で飲用されることの多くなった「コラーゲン」ですが、通常は消化酵素によって「アミノ酸」に分解されてから吸収され体内で再合成されるので、コラーゲンがそのまま吸収されて、翌日、お肌がしっとり・・・という事は通常は考えられません。
通常は分子量1000以上は消化管からは入らないというのが現在に至るまで長く生理学の常識です。
しかし高分子多糖類の吸収の常識は、近年変わりました。
「パイエル板から吸収している」ことが明白になったからです。
いままでの常識として誰も疑わなかった事は後日、間違っていたという事はよくあります。
しかし、それを「間違い」と非難するのか、「進歩」だと称賛するのかは人によって違います。
※パイエル板(Peyer's patch)は、空回腸や結腸壁などで腸間膜の反対側に位置する
哺乳類固有の免疫器官のひとつ。
小腸の内側には、小さな突起が密集して栄養分を吸収する役割を果たしている「絨毛」があります。
1677年、スイスの医師パイエルは、この絨毛が小腸内部に均一に生えているのではなく、ところどころに絨毛が未発達の領域がパッチワーク状に点在していることを見出し、これをPeyer's patch(パイエル板、パイエルのパッチ)と名付けました。
その役割は長らく不明でしたが、その機能が徐々に明らかになりつつあります。
このパイエル板の一部にある「M細胞」が「腸の免疫器官」として先に知られるようになりました。
M細胞は腸管内腔側からエンドサイトーシスによって腸管内腔の細菌などの抗原を取り込み、基底膜側で接触しているT細胞やB細胞、マクロファージに提示することによって、パイエル板内の免疫細胞群に抗原情報を伝達します。
これが先に、”腸は第二の免疫器官”と呼ばれるようになった始まりで、この「腸管刺激」が免疫を上げると言われた様々な物質の”理由”とされてきたました。
つまり、この時点でも「高分子」は吸収されるはずがない。
機能性を出しているのは、あくまで「腸管刺激」であるといった考えがつい最近まで主流でした。
たくさんある高分子物質を全て吸収していたら発見は随分早かったでしょうが、ほとんどの高分子物質は、そのまま通過していたので「高分子は吸収されない」という事が常識とされて来てしまいました。
研究の多くは自然界の物質が中心の栄養学では無く、西洋医学の研究の中で行われてきたので「化学物質」によるものがほとんどだったからです。
自然界にない形の物質の高分子はパイエル板は反応しないので、注射や点滴で直接血管に投与せず、経口(口から飲む)の薬(化学物質がほとんど)は「低分子」いわゆる1000以下の分子量でないと「吸収されない」という”当然”が生んだものでした。
先に「そのまま吸収されない」と書いた”コラーゲン”は抽出の段階で分子形態がかなり壊れていて自然物質とは違うのもになっていたので分解されて「アミノ酸」とでしか吸収されなかった事も分かってきました。
抽出技術の向上で、より自然界のままのコラーゲンは、このパイエル板に”選択”されて、吸収されていることが分かってきました。
βグルカンは数万から30万の高分子多糖類。
いままでの常識からいえば、βグルカンが吸収されるのはまったくナンセンス。
しかし「抽出作業」を行っていない自然形態のβグルカンは”選択”されて吸収されていました。
※アガリクスなどのキノコ類はタンパク質抽出作業をしているものが多く吸収は疑問です何も手を施さず、そのまま粉砕しただけのものは少量ではありますが吸収されていたと考えられます
※「黒酵母発酵液」は熱殺菌しただけの「自然物質」
しかも水溶性のβグルカンなので、上記のものと比較出来ないほど吸収に優れていると考えられます。
黒酵母発酵液に含まれる
β1.3-1.6グルカンの構造図
※通常のパン酵母β-グルカンなどは、ほとんど他の物質を除去していますので、ほとんど吸収は考えられません(当社のナノカプセル化パン酵母β-1.3/1.6グルカンは現在考えられる最高レベルの吸収が可能です。
フコイダンは、五千から数十万の高分子多糖類。
ゆえに、つい最近まで”フコイダンが吸収されるなんて馬鹿らしい”という学者もいました。
つい最近、2010年くらいまではフコイダンを構成するフコースの血中濃度を測る技術がなかったので、
高分子のものは吸収されないのが当然という理論が肯定されて考えられる研究者がほとんどでした。
現在では、吸収されることは確認されています。
フコイダン構造式
フコイダンは高分子の物質なので吸収されるはずがないとされた長い時代、近年の
低分子化、ナノ化、つまりフコイダン自体の分子量を小さく切って吸収をよくすれば良いではないかと
考えられた研究者もいました。
低分子にすれば吸収は良くなる これはある意味そうなのですが、実は分子を切って細かくすると凝集してダマのようになり、案外と吸収は上がりません。
約20%ほど高分子のフコイダンより吸収される程度です。
しかし一番問題なのは、低分子化によるフコイダンそのものの性質の破壊です。
高分子であることがフコイダンの機能性を生み出している大きな性質と考えられるのに500程度という分子量に分解して、その機能は保てるのか?
恐ろしい事に、このことを確認せずに製品はどんどんと出荷され、そして今でも堂々と販売されています。
その後(2007年頃)、大手フコイダンメーカー数社で”同条件”
つまり同じ純度で同じ量のフコイダンを使い、高分子のままのグループと低分子化したフコイダンのグループに分けて検証が行われました。
大方の予想に反し、全ての検証で概ね「高分子フコイダン」が約2割程度、良い数字を出しました。
低分子でも機能性が残っていたのは実は”案外”ではありましたが、高額を投じて超低分子フコイダンを選ぶ理由はなくなり、当社のグループ会社の一部で販売していた低分子化フコイダン製品の販売もこの時に全て中止したのは、こういう事情があったからです。
※一時期とはいえ、低分子化フコイダン製品を販売したのはグループの汚点となったと考えています。
もともと「分子量の操作」は、吸収が悪い”鉄分などのミネラル分から始まりました。
土壌にカルシウムや鉄分などのミネラルが少ない日本では、その水は”軟水”でおいしくその半面、その水を使って作った食物や草を食べて育つ食肉にもミネラル分は少なかったのでいわゆる「コロイドミネラル」と呼ばれた技術は大変役に立ちました。
そこから「コロイド化」「低分子化」「ミネラル化」という分子量を操作する技術が市民権を得ました
しかし単一の栄養素である鉄分などと違い、複雑な構造をもつ素材に関してはこの低分子化によって”吸収”が良くなり事は間違いありませんが、素材がもつその特性、機能性がそのまま維持されるかどうかは疑問が付きまといました。
「吸収が良くなる」=「優れた品質になる」というのは、間違った図式なのです。
特にフコイダンの低分子化は大きな問題があることは当初から指摘された懸念でした
事実がはっきりした現在では、とても推奨できる素材でないことは広く知れ渡ったので販売数も減ってきたとは思いますが未だに一番売れてはいるようです。
当時、超低分子フコイダンを販売したいたサイトの多くが現在はフコキサンチン製品の販売に切り替えているイメージを受けます。
懸念があった製品を、高額で販売し大きな利益を得たうまみが、いまそこにあるのかもしれません。
当社は飲まれる方のために”間違いのない製品”を出来るだけ低価格でと考えています。
フコキサンチンについて低分子化以上に大きな懸念がありますので説明をご確認下さい
フコイダンを高分子のまま、その機能性をしっかり保持したまま吸収を17倍にするナノテクノロジーから生まれた「超微粒子 ナノカプセル化」は素晴らしい進歩です。
様々な工程を加えるため従来の価格のままというのは現状では難しいですが「まず、機能性を優先して」という方が多い中、この技術は間違いありません。
どうぞ次のページでご確認ください。 ナノカプセル技術について
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